最近の戸建ての浴室リフォームではユニットバスへのリフォームが一般的です。
ユニットバスは機能性が高く、在来工法に比べて低価格でリフォームできる点で人気を得ています。
とはいえ、在来工法には在来工法のメリットもあります。
そこで、浴室リフォームのユニットバスと在来工法の特徴やメリットなどについてご紹介します。
在来工法の浴室リフォームはユニットバスへの変更が一般的
最近では浴室のリフォームといえば、ユニットバスからユニットバスへの交換リフォーム
または古い在来工法の浴室をユニットバスへリフォームするのが一般的です。
ユニットバスはお手入れしやすさや機能性の高さ、価格が安定しているという点で選ばれやすい傾向があります。
また、古い在来浴室では冬場の寒い浴室でヒートショックを起こす危険性が高まりますが
ユニットバスは気密性が高く、冷たくならない床材などもありますので
バリアフリー浴室へのリフォームの際にもよく選ばれています。
とはいえ、在来工法の浴室が必ずしも悪いというわけではありません。
そこでまずはユニットバス、在来浴室それぞれのメリット・デメリットからご紹介したいと思います。
ユニットバスのメリット・デメリット
最近主流のユニットバスにはさまざまなメリットがあり
タイプや機能性のある製品も多数登場しています。
ユニットバスのメリット
まず、ユニットバスは汚れが付きにくく掃除がしやすい素材で作られています。
在来浴室のようにタイルの目地がなく継ぎ目の少ない浴室ですのでカビに悩まされることも少なくなります。
断熱性の高さも大きな魅力です。
ユニットバスは室内に小さな部屋を入れるような仕組みになっています。
そのため、断熱性を維持でき、浴室でのヒートショック対策にもなります。
施工性も優れており、工場で作られたパーツを現場で組み立てるだけなので工事が簡単で工期が短く
さらにあらかじめ床、壁、浴槽、シャワーなど設備が全てセットになった状態で販売されているため
リフォームも昔に比べてなり簡単になっています。
ユニットバスのデメリット
ユニットバスはすべて工場でパーツを作るため既にサイズが決まっています。
サイズにはバリエーションがあるものの、大きすぎる浴室や小さすぎる浴室には施工できません。
また、四角い浴室が前提となりますので丸く曲がった壁や柱が飛び出た浴室では施工は不可となります。
在来浴室のメリット・デメリット
昔の浴室は在来浴室が一般的であったため
「在来浴室=古い」というイメージを持たれるかもしれません。
決してそうではなく、在来工法の浴室はオーダーメイドの浴室であるため
こだわりの浴室にしたい方は現在でも在来工法を選択します。
在来浴室のメリット
在来工法の最大のメリットは自由な浴室設計ができる点です。
ユニットバスはすべてセットになっていますので自由が利きませんが
在来工法の場合、浴槽、壁、水栓にいたるまで全てを思い通りに決めることができます。
壁にタイルを貼っておしゃれにしたり、檜風呂にすることも可能です。
大型浴室や丸型などの高級浴槽も在来工法となります。
お風呂をこだわりの空間にしたい、高級感あふれる浴室を作りたいという場合は在来工法がおすすめです。
壁に出っ張りがあっても、壁が円形に曲がっていても問題ありません。
在来浴室のデメリット
在来工法のデメリットは施工費用が高い点と掃除が大変な点です。
在来浴室では材料費が高くなる傾向にあり
さらに木造住宅の場合浴室を施工する際に基礎工事や防水工事が必要です。
お掃除の点では在来工法の場合、タイルの目地や継ぎ目があるためカビ対策など気を遣わなければなりません。
ハーフユニットバスという工法もある
浴室には在来浴室、ユニットバスの他に「ハーフユニットバス」という浴室も存在します。
ハーフユニットバスはその名の通り半分在来工法、半分ユニットバスの浴室です。
どこを半分にするかというと浴槽、洗い場、床がユニットバス、それより上が在来工法です。
ユニットバスの快適さを得ながら壁は木材などこだわりの素材を取り入れたい場合におすすめです。
浴室リフォームの費用相場
浴室リフォームの費用相場はユニットバスの交換か、在来工法からユニットバスへのリフォームか
在来工法から在来工法へのリフォームかによって大きく異なります。
リフォームの費用相場は以下のようになります。
・ユニットバス交換:約50万円〜約150万円程度、約3日〜約4日程度
・在来浴室からユニットバス:約65万円〜約150万円程度、約1週間前後
・在来浴室から在来浴室:約50万円〜約200万円程度、約2週間〜約1ヶ月程度
一般的にユニットバスの交換のみであれば費用も安く、短期間でリフォームできます。
反対に在来工法の浴室は、浴室の移動やシロアリ対策等も行う場合
さらに費用が高くなり、工期も長くなる可能性があります。
在来工法浴室からユニットバスへのリフォームの流れ
養生・解体
在来工法からユニットバスへのリフォームの場合
設備の他に壁や床全てを解体する必要があります。
浴室から運び出す際に汚れを防ぐために浴室から玄関までを養生します。
配線・配管工事、土間コンクリート打設
ユニットバスに合わせて配線・配管工事を行います。
床にコンクリートを流し込みます。
ユニットバスの搬入
ユニットバスのパーツを搬入し、浴室内で組立てます。
断熱工事
ユニットバスの壁と建物の壁の隙間に断熱材を敷き詰めます。
内装工事
コーキングで防水処理をし、浴槽にエプロンを取り付け、浴室に扉を取り付けます。
内装工事が全て終わったら清掃をし、浴槽が使える状態にします。
動作確認・引き渡し・完了
お客様立ち合いのもと動作確認をし、問題なければ引き渡し・完了となります。
家族のライフスタイルに合った浴室リフォームを
浴室は一日の疲れを癒す大切な場所。
ユニットバス、在来浴室それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで
家族のライフスタイルに合った浴室を選ぶことがポイントです。
入浴時の心地よさだけでなく、日々のお掃除やカビ対策などお手入れのしやすさ
さらには将来の家族のライフステージも視野に入れて選ぶと失敗が少なくなります。
いくつかのリフォーム業者にこだわりたい点や不安な点を相談してリフォームプランを出してもらい
その中から1社決めてリフォームするのが賢いやり方です。